仕事中に交通事故に遭ってしまった場合、自賠責保険か労災保険のどちらを使ったほうが良いのか迷っていませんか?ここでは、それぞれのメリットについて説明していきたいと思います。
使える保険の3パターン
仕事中に交通事故に遭ってしまった場合は以下の3パターンの方法があります。
- 労災保険
- 自賠責保険
- 自賠責保険+健康保険
労災保険
仕事中に事故に遭ったら、労災保険を使うのが一般的かと思います。労災保険の利用を申請すれば、労災保険から治療費が支払われます。また、「休業補償」についても、労災保険から6割が支払われ、別途支給金として2割支給されます。そして、残りの2割を保険会社が負担してもらうことになります。ただし、自賠責保険と平行して使うことはできません。また、労災保険の場合は健康保険を使うことができません。
労災保険のメリット
労災保険のメリットは、休業補償を8割支払ってくれることです。労災保険に払ってもらうことによって、保険会社の負担も少なくなります。そうなることで、長期間の休業にも打ち切りの打診が来づらくなるでしょう。長期にわたり休業が必要な場合は労災保険の適用をおすすめします。また、被害者の過失が多い場合も労災保険を適用することをおすすめします。自賠責保険は、被害者に7割以上の重大な過失があった場合は、損害額が20~50%減額されます。
- 過失割合に関係なく支給金額が支払われる
- 治療が長引きそうなとき
- 加害者が保険未加入
- 裁判になったとき
自賠責保険
軽症で治療期間が短い場合は、自賠責保険を適用するという手段もあります。このメリットとしては、120万(怪我の場合)を可能な限り自分の有利な条件で利用できることです。この範囲であれば、健康保険も介入してきません。そのため、損害が120万以上もかからないと判断される場合には自賠責保険のみを適用することもあります。
自賠責保険+健康保険
最後に、自賠責保険+健康保険ですが、上記の自賠責のメリットに更に健康保険で自賠責の負担も減らすという手段です。健康保険を使い「第三者行為の被災届け」を出すことで、健康保険が治療費を立て替えてくれます。その為、実質120万以上の額を使うことが可能となります。そのため、自賠責だけを使うよりも自賠責保険+健康保険を使った方がメリットが大きくなります。病院によっては、交通事故では健康保険は使えないといってくるところもありますが、これは嘘です。健康保険を使いますと言い切ってください。
自賠責のメリット
- <支払いが迅速/li>
- 損害の填補範囲が広い
- 自賠責保険は慰謝料が支払われる
- 休業損害は100%カバーされる
自賠責から労災保険に切り替えることもできる?
自賠責から労災保険に切り替えることもできます。労災保険を使おうとすると、「自賠責を使い切ってから労災保険にしてください」と言われることもあるようです。こういわれても最初から労災保険は使えますので、労災保険が希望でしたら、適用しましょう。自賠責を使い切ってから労災保険に切り替えるデメリットとしては、手間がかかるということです。使い切った金額を労災に提出する必要があるからです。
軽症であれば過失割合を見て選ぼう
重症で長期的な入通院が必要な場合は、有無を言わず労災保険を適用しましょう。もし被害が小さい場合は過失割合を見ながらどちらを選ぶかを判断するようにしましょう。基準としては過失割合が7割未満の場合には自賠責が減額されませんので、自賠責を使っても問題ないでしょう。もし過失割合が7割以上あれば、労災保険を適用しましょう。